ドラムスティックからルアーを作ってみた

自作ルアー 5月 02, 2020

釣り好きのみなさんも家で過ごすことが多くなってると思います。僕もそうです。でも家でやりたいことが多すぎておうち時間が足りませんw

そんなところで以前から考えていたものを実際に作ってみました。

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ドラムスティックを削ってルアーにしたらどうなるか

昨年の夏からギターのピックをリップにしたクランクベイトやミノーをいくつも作ってきたんですが、「ドラムスティックからルアー作れるんじゃね?」とボンヤリ思ってました。

せっかく作るなら自分の好きな音楽のテイストを反映したいと思うんですよね。

で、完成したのがこちら。

ん?どこがドラム?

というのは置いといてまあまあ綺麗に仕上げられました。

しかし、重大な欠点(?)が……。

先に書きます。
ルアーの素材としてドラムスティックはおすすめしません。

削ってみる

バンドメンバーに「いらないやつあったらちょうだい」と言ったらもらえたスティック。
当然ボロボロです。

ちなみに自分は猿に毛が生えたくらいのエイトビートなら叩けます。
猿は毛で覆われてるからじゃあ猿くらいってことですかねごにょごにょ。

形状を生かして細長いオールド風のダブルスイッシャーを作ることにします。

削り始めて後悔

くっそ硬いです!

バルサが1だとしたらこれは1000くらい!
材質はヒッコリーみたいです。

削り始めて後悔しました。

なんとか形になって軽くヤスリがけした状態がこれ。

プリントされた文字を残したかったんですけど、紙やすりで削れちゃいました。
指に大きな豆はできるし握力は限界だし正直それどころじゃないです。

こんな木材二度と加工したくないです。

気合いでここまできたのに

ドリル持ってないので皮ポンチとピンバイスで気合いでアイを入れる穴も掘りました。
もうこんな木嫌だ。

コーティングの工程。
ここでUVレジンはトゥーマッチな気がして100均マニキュアトップコートで。

文字流れました。

そりゃそうだろw
って感じです…。

文字は削り落としました。もうただの硬い木。

オールド風の目玉を作る

オールド風のトップウォータールアーによく付いている目玉がいいなと。
一応売ってるんですが、ちょっと高いしすぐ届く在庫がなかったタイミング。

3層グラスアイ 6m/m イエロー 5個

で、レジンで作れそうと思って調べたら、やはり!
なるほどこうやればいいのか!

作り方は動画に倣って

作り方を紹介してくれている「ひろ坊」さんの動画。

ほぼこの動画の通りに作ってみました。

っていうかこのひろ坊さん。
DIY精神の化身のようなお方です。
ルアーも、ロッドも、リールまでも自作!!
凄すぎます!
それでいて動画内のなんというか気の抜けたような柔らかな口調がえも言われぬ雰囲気を醸し出しています。

100均グッズでメイク

「作ってみた」だけの内容なのでアレですが…。
100円ショップでこんなものを用意。
おゆプラは熱湯で柔らかくなるシリコンみたいな素材。

ステンレス針金に滴状にUVレジンをつけて硬化。
それをアクリジョンで目玉っぽく着色したのが下の状態。
この工程はオリジナルアレンジ。

ブロックで囲いを作って、その中でおゆプラを整形。
最初ブロック無しでやったんですが目玉の出来上がりがガタガタになったので、入れ物はあったほうがいいです。

家にあった6mmの目玉シールを押し付けて窪みをつけました。

クリアファイルを切り取って穴を開けたもので針金アイを固定。
セピア色のレジンを流し込んで、UVライトを照射して固めるとこの通り。

汚いけどこれ2回目です。最初はもっと悲惨でした。

気泡が入ってるけど面倒なので削って整形して終わり!

塗装・コーティング・組み付け

塗装

また塗装の工程の写真を撮ってないです。
夜のベランダだし、塗料の付いた手袋をとって写真を撮るのが億劫でつい忘れてしまいます…。

エレキギターなどにあるサンバーストカラーにしたく。
黄色を薄く全体に

黒を要所に

赤を色の境目に沿って薄く

といった感じで。
ギターのリペイントを調べたら黒を先に塗っていたのを参考にしました。

焦らず薄く何度も重ねることを心がけたらちょっと綺麗に塗れました。

トップコート

いつものUVレジン指塗りで一度やったら凸凹が酷かったのでペーパーがけしてリセット。
面積が大きくなるほどUVレジンは均一に塗るのが難しいです。

今回はその上からエアブラシ用UVクリアーを試してみました。

簡単に均一に塗れていいですね!!

ただ、結構重ねて吹かないといけないのと普通にシンナー臭いのがいまいち。

UVライトで硬化が早いのは大きなメリットですが、外で吹いて臭いで近所に気を使うならウレタンでも変わらないし、ライト照射の手間と電気代の分、そして明るい時間に外で作業できない*のでウレタンのほうがコスパがいいかなと個人的に思いました……。
*追記:太陽光では硬化しないので日中も大丈夫でした!かなりイケてるかも!

硬化後の強度は申し分なさそうなカチコチ具合ですよ。

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ところでコーティングが終わったところで重大なことに気が付いてしまいました。

日本の部品屋さんのパーツ

ハンドメイドルアーのパーツといえば!の「日本の部品屋」さんのパーツで組み上げます。

スイッシャーのペラ。

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そしてティアドロップ型のヒートン。

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写真に写ってませんがカップワッシャー。

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そして腹部にフックをつけるためのサーフェイスリグ。
へドンのプラグなどで使われているアレです。

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フックはカルティバのトップダブルの#1にしてみました。
スティンガーダブルと悩んだんですけど、シャンクの長さとかこっちのほうが良さそうだったのでこれにしました。

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全部つけたら出来上がり

位置を決めたらピンバイスで穴を開けて瞬間接着剤を垂らして締め込みます。

水平姿勢でゆっくりタダ巻きできたらいいなといいう願望でこういうフック位置にしました。

完成!実はこれ…

というわけで完成!

再びこの写真。
目玉の気泡が気になるものの、いい感じだと思いませんか?

シンキングです

コーティングが終わってペラだけつけて風呂に張った水に入れたんですよ。

そしたら沈んでいくではありませんか。

絶対に浮いているつもりで作ってました……。
フックもつけたらさらに早く沈みますよ。

ダブルスイッシャーって浮いてるのを想像しますよね?
硬いから素材の比重は重いだろうとは思ってたけどこのルックスでシンキングプロップベイトかあ〜。

…すごくショックでした!!

この素材本当に嫌い!!

昔は沈むものだったらしい

風呂に沈んだのを確認したあたりでツイッターに投稿したところ、リプライをいただきまして。(その節はありがとうございます)

なんとスイッシャーは元々沈むものが普及していて、
1950年代以降から浮かぶスイッシャーが一般的になったらしいです!

参考記事

これはまったく知りませんでした。
近年よく見るスパイベイトと呼ばれるようなルアーってリバイバルとも言えるかもしれませんね。

ルアーを作ってみるとルアーにちょっと詳しくなれる

なんとか最後まで仕上げたドラムスティックスイッシャー 。

シンキングという想定外の仕様になってしまいましたが、これを作らなかったらスイッシャー/プロップベイトの歴史なんて気にすることもなく過ごしていたと思います。

先人が魚を釣るために工夫した結果、プロペラがつき、沈んだり浮いたり変化してきたわけです。
なぜなのかを考えるとまた面白いです。

自分で作ってみたらちょっと深く知れて、より釣りが楽しくなる。
そんな気がします!

自作ルアーは簡単・手軽とは言えませんが作れば作るほど自分が上達しているのがすごく分かるので楽しいです。

みなさんも興味がわいたらぜひルアーを作ってみてください!
どんな形であれ針のついた物体なら魚を釣ることはできるはずです!